お持ち帰り・発送はできません(未開栓の一本も、飲み残しもです)/杯は九十ml・一本は八杯/20歳未満の方に酒類はお出しできません/日曜・月曜定休

文京・茗荷谷

口開けワイン食堂(グラス売り・持ち帰りはありません)ワイン食堂 口開け栓を抜いた一本は、外へ出られません。

0 — 8杯。この線の外に、もう一段あります。

茗荷谷の駅から春日通りを西へ五分、地下一階の十席です。ワインは杯で出します。一本は七百五十ミリリットルで、澱と注ぎ口に残るぶんを引くと八杯です。この店は飲食店営業の許可だけを持っていて、酒類の販売業免許を持っていません。店の中で注ぐぶんには要らない免許で、外へ出すぶんには要る免許です。だから未開栓の一本も、飲み残しも、お持ち帰りいただけません。栓を抜くかどうかを、その晩の人数と時刻で決めているのはそのためです。

  • 十席(カウンター六・卓二つ)
  • 一本=八杯(九十ml)
  • 持ち帰り・発送はできません
  • 今夜抜く本は四本から七本
  • 有機JASの格付は十三本のうち四本
  • 日曜・月曜定休

入口の黒板(17時に書きます)

今夜開いている本と、それぞれ残りが何杯か。閉店までに数が変わるので、 印刷していません。

黒板に「お早めに」とは書きません。残りが少ないことを理由に注文を 勧めないためで、遠慮ではなく決めごとです。

一本は 750ml、澱と注ぎ口の ぶん 30ml を引いて、90ml ずつの 八杯。この店から外へ出られる のは、卓に残った輪だけです。

01The first pour

口開け

口開けは、栓を抜いたばかりの一本から注ぐ最初の一杯のことです。いちばん硬くて、香りがまだ動いていません。値段は八杯目と同じです。もう一つ意味があって、商いのその日の最初の一件も口開けと言います。この店では、その二つが同じことを指しています ── 最初の一杯を注いだ時点で、その一本は売り物ではなくなり、外へ出られなくなります。開けるというのは、うちでは戸口を閉めることです。

この店が持っている許可

飲食店営業の許可(東京都文京保健所)です。持っているのはこの一本だけで、酒類の販売業免許(税務署長)は持っていません。店の中で注ぐぶんには要らず、外へ出すぶんには要る免許です。

卓から戸口まで

この店でいちばん短い距離は、卓から戸口までの四メートルです。同じ一本が、その四メートルを越えるかどうかだけで、飲食の提供から酒類の販売に変わります。味も、値段も、瓶の中身も何一つ変わりません。変わるのは、どの免許の話になるかです。

写真はありません

このページには写真が一枚もありません。店の中も、卓も、皿も、瓶も撮っていません。撮れないからではなく、撮ると困ることがあるからです。

ワインの写真はだいたい二種類で、注がれた一杯か、並んだ瓶です。並んだ瓶を出すと、写っている本が買えるものに見えます。うちの十三本は買えません ── 注ぐことはできて、売ることができない、というのがこのページの全部です。よその店から借りた一枚でも同じで、ラベルが読めれば、それは実在の造り手の実在の銘柄で、うちの十三本は架空です。

注がれた一杯のほうは、色の規則と同じ理由で持ちません。このページで色が付いているのは「杯にできるぶん」だけなので、液体の色を入れると、色が味の話に戻ってしまいます。

描いた絵にも、瓶とグラスはありません。あるのは卓に残った輪だけです ── この店から外へ出ていくものは、それくらいです。

02What cannot leave

出られないもの

持ち帰れないこと、送れないこと、そして「自然派」と名乗らないこと。 どれもこの店が決めた作法ではなく、免許と表示の側の線です。

この店は酒を売っていません。売っていないのに毎晩ワインを注いでいるのは、飲食店が店内でお客さまに酒を出すことが、酒税法のいう酒類の「販売」に当たらないからです。だから酒類の販売業免許は要りません ── 取っていないのではなく、注ぐぶんには要らない免許です。うちが持っているのは飲食店営業の許可(保健所)一本だけです。

要るのは、外へ出すときです。一本をそのままお持ち帰りいただく、お名前を書いて送る、頼まれた本を取り寄せて渡す ── どれも酒類の販売なので、酒類小売業免許(税務署長)が要ります。うちは持っていません。だから線は栓ではなく、戸口にあります。同じ一本が、卓の上では注げて、鞄の中では売り物になります。

「前は持ち帰れた」と言われることがあって、そのとおりです。2020年4月に、飲食店が在庫の酒を持ち帰り用に売れるようにする期限付きの免許が国税庁に設けられました(料飲店等期限付酒類小売業免許)。期限付きというのは期間を区切って与えるという意味で、いまは新しく受けられません。うちはこの免許を受けたことがありません。あの春にできた窓は、閉まっています。

「自然派ワインの店」と名乗っていません。自然派やナチュラルという言葉に、法律上の定義がないからです。定義があるのは「有機」のほうで、そう書くには有機JASの格付が要ります(農林水産省。国内は登録認証機関の認証、輸入品は同等性のある国の認証を受けたうえで格付の表示)。うちの十三本のうち、格付を受けているのは四本です。残りの九本を悪いと思って置いているわけではありませんが、九本まとめて呼べる言葉を、うちは持っていません。

20歳未満の方に注ぎません。ご一緒でも、一口でも、乾杯のひとくちでもです。二十歳未満ノ者ノ飲酒ノ禁止ニ関スル法律で、罰せられるのは飲んだ方ではなく出した店のほうです。年齢は見た目で判断せず、卓に着かれた全員に伺っています。入店はしていただけます ── 食事だけの席として使ってくださって構いません。

外へ出られないが、まだ杯にできるぶん

栓を抜いた本の残りは、明日も杯にできます。できないのは、 外へ出すことだけです。開いているのに出られない ── この店で起きて いるのはそれだけのことで、ほかの節はぜんぶこの一行の言い換えです。

酒類小売業免許を取れば、持ち帰りも発送もできるようになります。取っていないのは、うちがそれを立派だと思っているからではありません。売るための在庫と、注ぐための在庫は別のものです ── 売るには未開栓の棚を厚く持つことになり、10席の店がそれをやると、抜かない本が増えます。抜かない本を眺めている店にはしたくない、という程度の理由です。制度の側の問題ではありません。

飲み残しをお持ち帰りいただけないことについては、書ける範囲を先に書いておきます。栓を抜いたあとの酒を外へ出すのが酒類の販売に当たるかどうか、この店は国税庁の資料の中にはっきりした答えを見つけられていません。見つけられていないことを根拠にして外へ出すことはしない、というのがうちの決め方です。衛生の話もありますが、それは二番目の理由です。順番を入れ替えないようにしています。

03Bottles

本

750ml から澱と注ぎ口のぶん 30ml を引いて、90ml ずつ。一本は八杯です。栓を抜いた瞬間から、日数が動き始めます。

  1. 0杯

    栓を抜く

    ここから日数が動き始めます。抜く前の一本に、この店の中では値段のほかに何も起きていません。抜いたあとは、戻せません。

  2. 1杯

    口開け

    最初の一杯です。いちばん硬くて、香りがまだ動いていません。八杯目と同じ値段でお出しします ── 硬いぶんを値段で引かないのは、硬いのが悪いことだと決めていないからです。

  3. 4杯

    半分

    その晩のうちにここまで出れば、残りは翌日に回せます。届かなかった本は、翌日の一杯目が口開けではなく五杯目になります。

  4. 8杯

    空になる

    いちばん良い日です。八杯出た本は、抜いた判断が当たっていたということです。今夜がそうなるかどうかは、栓を抜く時点では分かりません。

  5. ——

    空にならなかったぶん

    持つ日数を過ぎた本の底に残るぶんには、杯の数が付きません。売り物ではなく、お持ち帰りいただけるものでもありません。流します。数えていないのではなく、数えて意味のある形になっていないということです。

本数は、この店が決めているようで決めていません。十席に何人いらしてどれだけ飲まれるかで、その晩に抜ける本数が決まります。多く抜いた夜がいい夜ではありません ── 抜いたぶんは持つ日数で終わるので、出なかったぶんは流すことになります。四本の夜と七本の夜のどちらが良かったかは、翌朝にしか分かりません。

段の最後に数字が入っていないのは、測り忘れではありません。八杯を注いだあとに底に残るぶんは、杯にできず、売ることもできず、持ち出すこともできません。つまりこの軸は、瓶が空になるより先に終わります。うちが数えられるほうは、いちばん都合のいいところまでです。

八杯という数は、法律でも業界の規格でもありません。750ml から澱と注ぎ口のぶん 30ml を引いて、90ml で割った、この店の割りかたです。九十mlを七十mlにすれば十杯になります。していないのは、七十mlのグラスをうちが持っていないからです。

04Tonight

今夜

いま何時で、10席に何人いらしているか。その二つだけで、今夜どの本に栓を入れるかが決まります。多く抜いた晩がいい晩ではありません。

いま何時か

遅い時間ほど、お一人あたりの杯数が下がります。これは店で数えた 値で、検査を受けた数字ではありません。

いま店にいる人数

席は十です。十人でも、抜く本が十三本になることはありません。

今夜の見込み(一日あたり)

10杯4人 × 19時の見込み

栓を入れる本 ── 11 本

  • 灯前 瓶内二次発酵 2021泡・開けてから1日・8杯
  • 六鹿 デラウェア にごり 2024にごり・開けてから2日・8杯
  • ドメーヌ・ルー・ブラン ガメイ 2023赤・開けてから2日・8杯
  • 霜ヶ峰 甲州 2024白・開けてから3日・8杯
  • 汀 ソーヴィニヨン・ブラン 2023白・開けてから3日・8杯
  • リベラ・デル・オルモ ベルデホ 2023白・開けてから3日・8杯
  • 柏木野 ピノ・ノワール 2022赤・開けてから4日・8杯
  • 黒沼窯 マスカット・ベーリーA 2021赤・開けてから4日・8杯
  • カーヴ・ド・モンテール カリニャン 2022赤・開けてから4日・8杯
  • ポデーレ・ラ・カヴァ トレッビアーノ 2021オレンジ・開けてから4日・8杯
  • ヴァイングート・シュタイナー リースリング 2022白・開けてから4日・8杯

抜かない本 ── 2 本

  • アデガ・ド・ヴァレイロ アルバリーニョ 2024

    今日届いた本です。運ばれてきたあと三日は抜きません。瓶の中が動いているあいだに抜くと、その晩の八杯のうち最初の三杯が別の味になります。

  • 柏木野 ピノ・ノワール 2022 マグナム

    十六杯あります。数のうえでは八人で二杯ずつで足りますが、それは十席の全員が同じ一本を飲むという前提で、席ごとに違う一本を選べるのがこの店の作りです。数ではなく、作りのほうで抜きません。

どの組み合わせを選んでも、この欄に「全部開けられます」は出ません。出さないようにしているのではなく、十三本のうち二本は入力と関係なく抜かないからです ── マグナムと、今日届いた本です。

見込みは、今夜のお客さまの数から、明日も同じだけいらっしゃると仮定して出しています。仮定なので外れます。外れたぶんが、流すぶんです。10席の店が抜く本数を四本から七本にしているのは、この仮定の外れかたを狭くするためです。

新しく抜ける本が無い晩でも、すでに開いている本からはお注ぎできます。杯で飲む店なので、開いている本のほうが主です。今夜開いている本は、黒板に書いてあります。

05Where it can go

どこへ

同じ一本が、どこへなら行けるか。六つのうち3つはできません ── 線は栓ではなく、戸口にあります。

この一本を、どうしたいか

できないほうが四つで、できるほうが二つです。並べ替えて、できることを上に集めることもできますが、していません。うちに来て初めて知る話がこの四つで、知らずにいらしてお困りになるのは、たいてい帰りぎわです。

この店でできるか

できません

免許の側での呼びかた

酒類の販売(酒類小売業免許)

できません。戸口を越えた時点で酒類の販売になり、税務署長の免許が要ります。うちは持っていません。品切れでも、遠慮でもありません。

最後の行を書いてあるのは親切ではなく、順番の話です。気に入った一本を家で飲みたい、というのはまっとうな望みで、それに応えられるのは酒屋です。うちに応えられないことを、うちの言葉で引き延ばさないようにしています。

06The thirteen

十三本

一覧の十三本は、卸から届いて地下の棚に置いてあるものです。買えません ── 買えるようにするには免許の話になります(二の節)。今夜そのうち何本に栓が入るかは、10席の埋まりかたで決まります。

銘柄(すべて架空)産地・品種亜硫酸有機JAS杯一本開けてから
灯前 瓶内二次発酵 2021泡岩手・花巻
シャルドネ
20 mg/L——¥1,200¥6,400店内のみ1日・8杯
六鹿 デラウェア にごり 2024にごり山形・上山
デラウェア
無添加——¥950¥4,800店内のみ2日・8杯
ドメーヌ・ルー・ブラン ガメイ 2023赤フランス・ロワール
ガメイ
無添加——¥1,000¥5,200店内のみ2日・8杯
アデガ・ド・ヴァレイロ アルバリーニョ 2024白・今日届いた本ポルトガル・ミーニョ
アルバリーニョ
18 mg/L——¥880¥4,400店内のみ2日・8杯
霜ヶ峰 甲州 2024白山梨・甲州市
甲州
18 mg/L——¥900¥4,600店内のみ3日・8杯
汀 ソーヴィニヨン・ブラン 2023白長野・東御
ソーヴィニヨン・ブラン
14 mg/L格付あり¥1,000¥5,200店内のみ3日・8杯
リベラ・デル・オルモ ベルデホ 2023白スペイン・ルエダ
ベルデホ
16 mg/L——¥950¥4,800店内のみ3日・8杯
柏木野 ピノ・ノワール 2022赤北海道・余市
ピノ・ノワール
22 mg/L格付あり¥1,300¥6,800店内のみ4日・8杯
黒沼窯 マスカット・ベーリーA 2021赤山梨・笛吹
マスカット・ベーリーA
25 mg/L——¥880¥4,400店内のみ4日・8杯
カーヴ・ド・モンテール カリニャン 2022赤フランス・ラングドック
カリニャン
12 mg/L格付あり¥1,100¥5,600店内のみ4日・8杯
ポデーレ・ラ・カヴァ トレッビアーノ 2021オレンジイタリア・アブルッツォ
トレッビアーノ
無添加格付あり¥1,150¥5,900店内のみ4日・8杯
ヴァイングート・シュタイナー リースリング 2022白ドイツ・モーゼル
リースリング
28 mg/L——¥1,050¥5,400店内のみ4日・8杯
柏木野 ピノ・ノワール 2022 マグナム赤・マグナム北海道・余市
ピノ・ノワール
22 mg/L格付あり¥1,300¥14,000店内のみ4日・16杯

持つ日数の短い順に並べてあります。値段順でも、色順でもありません。上にあるものほど、栓を抜くのに人数が要ります ── 泡は抜いたその晩で終わるので、八杯出る見込みがなければ抜けません。下にあるものは四日もつので、二人でも抜けます。良い順ではありません。

亜硫酸を足していない本が三本あります。足していないことを、良いことだとも悪いことだとも書きません。足さない造りは酸化に弱いので、うちでは持つ日数が短くなり、抜ける晩が限られます。一覧の上のほうにあるのはそのためです。(亜硫酸を足していない本は3本、有機JASの格付は5本です。)

いちばん下のマグナムには杯の値段が書いてありますが、この本から注いだことは一度もありません。十六杯あって、うちの十席では一晩で空きません。書いてあるのは、同じ中身の七百五十mlと同じ値段だと分かるようにするためです。使われたことのない値段です。

「酸化防止剤無添加」は、「亜硫酸が入っていない」という意味ではありません。亜硫酸は発酵の途中で自然にできるもので、足さなくても十mg/L前後は含まれます。十mg/Lを超えると表示の義務がかかるので、足していないのに「酸化防止剤(亜硫酸塩)」と書いてある本があります。うちの一覧で「無添加」と書いてあるのは足していないという意味で、無いという意味ではありません。

07Plates

皿

品書きに、ワインの名前を一つも書いていません。今夜どの本が開いているかは晩ごとに違うので、刷った組み合わせは嘘になります。何を飲むか決めてから皿を選んでも、皿を決めてから飲みものを選んでも構いません。席で伺います。

  • 茹でた新じゃがと、アンチョビのバター¥680

    皮ごと茹でて、割って出します。バターは溶かしません。

  • 鶏の砂肝のコンフィ¥780

    油で煮て、当日に使うぶんだけ取り出して焼きます。

  • いわしのマリネと、玉ねぎ¥820

    三枚におろして酢で締めます。日によって魚が変わります。

  • レンズ豆と豚バラの煮込み¥1,180

    前の日に炊いたものです。冬は毎日、夏は週に三日だけ出します。

  • 牛の頬肉の赤ワイン煮¥1,680

    煮るのに使うのは棚の十三本ではなく、調理用の酒です。五時間かかります。

  • パンとオリーブ油¥380

    パンは西荻の窯から週に四度届きます。焼き直してはいません。

飲まない方も、飲めない方も、食事だけでお使いいただけます。ワインを頼まない席をお断りしていません。炭酸水と、麦茶と、ぶどうの果汁があります。

08What we cannot do

できないこと

  • 未開栓の一本の持ち帰り

    戸口を越えた時点で酒類の販売になり、税務署長の免許が要ります。うちは持っていません。棚に見えている十三本も同じです。

  • 飲み残しの持ち帰り

    栓を抜いたあとの酒を外へ出すのが販売に当たるかどうか、うちははっきりした答えを持っていません。確かめていないことを根拠に外へ出すことはしません。

  • 発送・お取り寄せ

    送るのは通信販売酒類小売業免許の話です。頼まれた本を仕入れて渡すのも販売なので、お取り寄せもできません。

  • ボトルのキープ

    次にいらっしゃるまで置いておくことはできません。抜いた本は長くて四日、短いものはその晩で杯にできなくなります。お名前を書いて棚に並べる、ということもしていません。

  • 「自然派ワインの店」と名乗ること

    自然派やナチュラルには法律上の定義がありません。「有機」と書くには有機JASの格付が要り、うちの十三本のうち受けているのは四本です。九本まとめて呼べる言葉を、うちは持っていません。

  • 「あと二杯です、お早めに」と言うこと

    残りの杯数は黒板に書いていますが、急かしません。残りが少ないことを理由に注文を勧めるのは、酒の広告として避けることになっている書きかたです。

  • 20歳未満の方への提供

    ご一緒でも、一口でも、乾杯のひとくちでもお注ぎできません。入店と食事はしていただけます。年齢は卓に着かれた全員に伺っています。

  • 相席のお願い

    泡が抜けない晩は人数が足りない晩ですが、人を集めることはしません。十席のままで、抜けない本は抜けないままにしておきます。

家で飲むために一本買いたい、という晩にこの店は向いていません。そういう晩は酒屋のほうが正しく、それは負け惜しみではなく、免許がそう分かれているというだけの話です。

09Questions

よくある問い

先に知っておいていただくと、帰りぎわに困らないことがあります。

持ち帰れないのは、免許が無いからですか
「無いから」ではなく「要るから」です。飲食店の許可でできるのは店の中で注ぐところまでで、外へ出すには酒類小売業免許が別に要ります。取れば持ち帰りも発送もできるようになりますが、取っていません。売るための棚と、注ぐための棚は別のものなので。
コロナのときは持ち帰れた店がありましたよね
2020年4月に、飲食店が持ち帰り用に酒を売れるようにする期限付きの免許が国税庁に設けられました。期限付きというのは期間を区切って与えるという意味で、いまは新しく受けられません。うちは受けたことがありません。
自然派ワインの店ですか
名乗っていません。自然派やナチュラルという言葉に法律上の定義がないからです。定義があるのは「有機」で、書くには有機JASの格付が要ります。うちの十三本のうち、受けているのは四本です。
酸化防止剤無添加のワインはありますか
三本あります。ただ、無添加は「亜硫酸が入っていない」という意味ではありません。発酵の途中で自然にできるぶんが十mg/L前後あります。うちの一覧の「無添加」は、足していないという意味です。
一杯だけでも入れますか
入れます。九十mlです。皿を頼まずに一杯だけ、でもかまいません。
飲みたい本が開いていませんでした
その晩は抜かなかった、ということです。持つ日数のうちに八杯出る見込みがなければ抜きません。抜いてしまうと、出なかったぶんを流すことになり、そのぶんは外へ出せないのでどこにも行きません。人数の多い晩のほうが開いています。
子どもを連れて入れますか
入れます。食事もしていただけます。お注ぎはできません ── ご一緒でも、乾杯の一口でもです。罰せられるのは飲んだ方ではなく出した店のほうなので、店の方針ではなく法の側の線です。

はじめての方へ

  1. 01お持ち帰りはできません。未開栓の一本も、飲み残しもです。気に入った本の名前と、造り手か輸入元はお書きしてお渡しします。
  2. 02杯は九十mlです。一杯だけでもかまいません。今夜開いている本は黒板に出ていて、晩ごとに変わります。
  3. 03泡や、亜硫酸を足していない本は、抜けない晩があります。抜いたその晩で終わるものなので、人数が足りなければ開いていません。
  4. 0420歳未満の方は、入店も食事もしていただけます。お注ぎはできません。
  5. 05予約は電話でお受けしています。卓二つだけ、一本で飲む席としてお取りできます。

いらっしゃるまえに

予約は電話でお受けしています。卓二つは、一本で飲む席としてお取りできます(残ったぶんの扱いを、お取りするときに先に申し上げます)。カウンター六席は予約を受けていません。満席のときは、お待ちいただくか出直していただくことになります。お持ち帰りができないことだけは、いらっしゃる前に知っておいてください。

電話 03-3946-0081
hello@kuchiake.example

10The shop

店

カウンター六席と、二人の卓が二つ、あわせて十席です。相席はお願いしていません。

二人

  • 海老沢 千夏えびさわ ちなつ・店主

    神楽坂と代々木のワインバーで九年、卸の営業で三年。2024年にここを借りました。注ぐのと会計をしています。

    はじめの半年は、持ち帰りたいと言われるたびに謝っていました。いまは先に説明しています。免許の話をすると引かれるかと思っていたのですが、だいたい逆で、それなら一杯増やすと言われます。自分の店でできないことを、はっきり言えるほうが楽です。

  • 堤 律つつみ りつ・厨房

    洋食屋で六年、煮込みとコンフィを担当していました。皿はこの人が決めています。

    その晩に開いている本に合わせて皿を変えることはしていません。逆です。皿は決まっていて、開いている本のほうが毎晩変わります。合わせるのはお客さまの仕事だと思っています。

顔写真はありません。置いてあるのは、卓に残った輪だけです。

営業

火 – 土
17:00 – 23:00ラストオーダー22:30
日・月
定休
今夜抜く本
4 – 7本人数と時刻で決めています
黒板
17:00に書きます開いている本と残りの杯数

決めごと

  • 飲食店営業の許可(東京都文京保健所)です。酒類の販売業免許は持っていません。
  • お持ち帰り・発送はできません。未開栓の一本も、飲み残しもです。
  • 20歳未満の方に酒類をお出しできません。入店と食事はしていただけます。
  • 年齢は、卓に着かれた全員に伺っています。見た目で判断していません。
  • 杯は九十mlです。一本は八杯です(マグナムは十六杯で、抜きません)。
  • 抜いた本は、長くて四日、短いものはその晩で杯にできなくなります。
  • 席は十です。相席はお願いしていません。

東京都文京区小石川0-0-0 地下一階
東京メトロ丸ノ内線 茗荷谷駅から春日通りを西へ徒歩5分(一階が製本所の建物です。階段を下りてください。駐車場はありません)

現金と、カードとQR決済が使えます。